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板前の修業
料亭や割烹などのお店で、懐石料理などの日本料理を作る人を板前といいます。
特に調理師の免許は必要ありません。
板前のトップの人と面接をして、人間性をみられ、採用するかどうか決められます。
板前は、仕事を始めてすぐに料理を作らせてもらうことはできません。
板前は、自分の作る料理の担当があり、修行した年数や技術によって持ち場が異なります。
「追いまわし」は、仕込みや盛り付けなどの雑用全般を担当します。
「揚げ場」は揚げ物を作る人。
「焼き方」は焼き物を作る人。
「揚げ場」と「焼き方」は同じ位になります。
「煮方」は、煮物を作る人で、煮方から板前と呼ぶことができます。
「椀方」はお吸い物を作る人。
「立て板」「花板」は、カウンターなどに立つ人をいいます。
「花板」は、板前を仕切るトップになります。
このように、板前は位があり、修行をしてどんどん上の位に上って行きます。
板前は職人ですから、上下関係が厳しく、また修行も朝から晩まであり、とても厳しいものです。
1年目は、本当に雑用ばっかりでほとんど料理することができません。
調理道具などの用意、洗剤の補充など朝の準備から始まって、賄い作り、洗い物などをやります。
2年目以降から、やっとごはんを炊いたり、デザートを作ったり、焼き場などを担当させてもらえる場合もあります。
板前の修業は、最低5年はかかるといわれています。
5年経ち、やっとほとんどの仕事ができるようになるのです。
その後、そのままその店で働く人もいますし、他のお店でさらに修行をする人、資金があれば独立する人もいます。
日本料理の板前は、すべてができるようになって終わりではなく、日々修行という厳しい世界なのです。
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